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  • 2009.01.17 Saturday
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麻生太郎氏の変身

 ニューヨークタイムズに麻生首相についての社説が載ったそうです。産経新聞と読売新聞が、それぞれ次のように批判的に紹介しています。

 25日付の米紙ニューヨーク・タイムズは、首相に就任した麻生太郎氏について、「好戦的な民族主義者」で「日本の植民地支配を称賛した」と決めつけるなど、不穏当な表現をちりばめた社説を掲載した。(26日付・産経Web版)
 25日付米紙ニューヨーク・タイムズは、麻生首相について、中韓両国との関係を悪化させた「けんか好きな国粋主義者」と断じる社説を掲載した。(26日付・読売Web版)

 それで、ニューヨークタイムズ社説の原文に当たってみますと、それは冷静な論調で、むしろ産経・読売両紙の記事のほうが一面的・感情的なのです。

 “The Return of Taro Aso”と題する社説は、外相時代の麻生氏について、その発言から“pugnacious nationalist”として近隣諸国によく知られ、非友好的な記憶を残していると書き起こしていますが、今回の首相就任にあたっては、自民党によって“pragmatist”にイメージチェンジして(ブランド変え・rebrand して)売り込まれているのだとしています。これが社説の要点で、民族主義から実用主義へのブランド変えという分析は的を射たもののように私には思えます。現に麻生首相の国連演説も「価値観外交」ではなく経済に焦点を当てたものでした。

 社説は概略、次のように論じて麻生氏の「新政策」に理解を示し、それにアドバイスをおくる形になっています。対するに、産経・読売の記事は旧麻生に執着して、麻生氏変身の意味を見逃しているように思えます。

 麻生氏に期待されているのは何よりもまず景気対策であり、それに成功するためには実用主義的立場に立って、最大の貿易相手国である中国や韓国、急成長を遂げつつある近隣諸国とのより強固な政治的経済的関係を築かねばならず、米国もまたそのような日本を必要としているのである。
 日本は小泉純一郎氏が始めた市場改革の完成による経済の現代化と、近隣諸国との対等な関係を保つ外交政策の現代化を達成しなければならない。麻生氏がこれらの課題に取り組むに当たって、十分に実用主義的姿勢をとり得るなら、彼は首相として成功を達成できるだろう。
 社説はそのように論じる一方で、麻生氏の「ナショナリズム」への里帰りを戒めているのです。

 ただ、世界経済の現状は、米国の金融危機を発端として、五里霧中の状態にあり、麻生内閣の景気対策も著しく具体性を欠いています。また、中山前国土交通相にみられるように、麻生氏のプラグマチストとしてのブランドを傷つけるナショナリズムの尻尾が彼にはまつわりついています。
 これらの弱点は残しているものの、麻生氏の変身を過小に評価し続けるなら、野党陣営は手痛い敗北を喫することになるかもしれません。

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